祭典諸行事では取材のため、参拝・参加者の写真およびビデオ撮影を行い、機関誌や大本のHP、YouTubeの「大本公式チャンネル」などにアップすることがあります。詳しくはこちら

冠沓句

大本の冠句

 大本では教祖・出口王仁三郎(安閑坊喜楽(あんかんぼうきらく)宗匠聖師)、三代教主捕・出口日出麿が愛好。聖師は「短歌は慣れないとできにくいので短歌の第一段階」として冠沓句作りを奨励し、今日に至ります。
 毎月の愛善冠沓句(年10回)に加え、2月の節分大祭には節分献灯冠沓句、11月の大本開祖大祭は全国支社冠沓句大会を開催し、全国の大本信徒からたくさん冠沓句が寄せられています。

冠句の魅力

 俳句や川柳と違い、すでに最初、または最後の5文字が決まっています。それに七、五の12文字を付け加えるのですが、冠句の面白味は「間」にあります。冠題と付け句の間がどういうところで連なっているのか、同じ5文字から作者の世界が展開します。

 冠題が意味するのは「何か」•••内観してくみ取った意味から作句していきます。
「冠題」と「付け句」の12文字が照応し、響き合って一編のドラマが描き出されます。

冠句の作り方

1、「五・七・五」の17文字で作る
2、季語は必要としない
3、冠題として頭の5文字が出され、この5文字に中七・下五の12文字をつけて完成させる。(冠題にすぐ接続する語はなるべく使わない)
4、切れ字は不要。(「や・かな・けり」など)
5、言葉は口語体(現代語)を用い、文語表現はしない
6、字足らず、字余りは避ける
7、同じ文字を重複しない
8、特殊な読み方(ルビつけ)は避ける。〔主一無適(まこと)、ご挨拶(こえ)など〕

注意点
●第三者に作句が理解されるよう、独りよがりの漠然とした句は慎む
●言葉遣い、表現が適当かどうか
●誤字はないか、助詞「てにをは」に間違いはないか
●交通安全や火の用心のような「標語体」は避ける
●人の欠点や非難、中傷をいれない

冠句作りの要点

 冠題にすぐ浮かぶ光景は類句となりやすいので、単一的に句材を決めず、幅広い角度で多面的に捉えると、他の人とは違った句ができるでしょう。
「冠題」は、文字のイメージだけでなく、本当の意味を把握し、それに照応した12文字を付け句していきます。
 作者一人一人の世界観や人生観、花鳥風月の感慨や風景、回想や身の周りの出来事などから生み出される12文字が、冠題と照応したとき、人生の喜怒哀楽がにじみ、一編のドラマとなり、風景画となります。

真実の冠句を作るために

 句を推敲し、題と付け句に適当な「間」のある句を工夫します。

1、言葉は易かれ、句意は深かれ
  (平易な言葉で表現しながら意味するものは深く、人の共感を得るもの)
2、1字の力を大切に
3、素直な心で付け句した句
4、読んでみて余情の残る句
5、読者に共感を与える句