「食の安全」を守るために【食・農活動】
天産物自給経済
みろくの世の在り方として、大本は天産物自給経済を提唱しています。
『おほもとしんゆ』に「金銀(きんぎん)を用(もち)いでも、結構(けっこう)に地上(おつち)から上(あ)がりたもので、国々(くにぐに)の人民(じんみん)が生活(いけ)るように、気楽(きらく)な世(よ)になるぞよ』(明治26年旧7月12日)と示されています。また、出口王仁三郎聖師はその土地にできた、その時季のものを食べることを天則だとしています。
大本は、土・農に関わり深い教団です。
開祖・出口なおは生涯を通じて天地のご恩を説き、少しの土地も遊ばさず、自らくわを取りました。聖師は幼少のころから農事に励み、亀岡市中矢田の荒れ地を開墾して「大本理想農園」と命名し、日本の食糧自給自足のため活動しました。その後、窮乏する国民生活に寄与することを願い、『信農一如』を掲げて農産物増産運動を進めました。
出口すみこ二代教主は、聖師昇天の半月後の1948(昭和23)年の節分大祭を期して、愛善みずほ会を創立し、国民の平安を願って、食糧増産を主とする愛善みずほ会活動を大本教団の活動として展開しました。
1971(昭和46)年、出口直日三代教主は「高度経済成長が深刻な公害をもたらし、環境問題に取り組まなければ日本も世界も大変なことになる」と説き、人類愛善会が新発足、愛善新聞が刊行され、全国的に正食運動が展開されました。
1981(昭和56)年には、三代教主の指導により、愛善みずほ会は体制を刷新して、お土作りを主体に、無・減農薬によるみずほ農法の普及に努めました。
愛善酵素農法
1987(昭和62)年には、みずほ酵素農法の中心になる有機質発酵酵素肥料「明星」が開発され、愛善みずほ会が日本の、世界の、農業界の文字通り明星としての役割を果たしてきました。
現在の世界人口は、65億人ともいわれますが、そのうち11億の人々が、食糧危機にさらされています。深刻化する世界の人口問題に関連して、21世紀は「食糧暗黒時代」だといわれています。
人類愛善運動や愛善みずほ会は環境汚染や環境破壊などすべての問題を包含した中で、具体的な取り組みを行っています。
五代教主は、天恩郷内の畑で、愛善酵素農法により野菜作りをし、天産物自給の型を自ら実践しています。
愛善みずほ会は、天産物自給自足による国民皆農をうたい、「愛善酵素農法」をすすめ、土作りによる農業生産の向上、農産物の品質・安全の向上強化をはかり、天産物自給経済の原則に基づく正しい食・農・環境の在り方を実践、普及、啓蒙を行っています。