短歌の魅力
日本に一番最初に出来た歌は、出雲地方の神話に出てくる素戔嗚尊(すさのおのみこと)のお作りになった八雲神歌で、日本の短歌という一つの形式は、日本の民族や文化と一緒に発生し、しかも今もそのまま引き継いでいる。
短歌は、日本の言葉とともに古く、人間の生活と非常に密接している文学で、いかなる社会機構の中にも存在し続けている。
それは、生活の中の文学であり生活そのものである。(歌人:土屋文明)
大本の短歌(木の花短歌)
大本の短歌(木の花短歌)は、大本三代教主・出口直日が昭和25年に提唱した『アララギの詠風に学んで新万葉調をめざす』との主旨に添って始められました。
歌は初学の第一歩から短歌の高い芸術性を知り、それに立ち向かってゆく態度で、生活の中の素材を作者自身の心で見、感じたものを捉えて、五・七・五・七・七の三十一韻という形式で表します。
■木の花短歌の特長
1、 自分らしいものの見方、感じ方を豊かに鋭くする
2、 言葉を飾らず、見たままズバリ詠う
3、 凝視して、一歩突き込んだ見方、感じ方、気付きの発見を捉えてゆく
4、 風流短歌から抜け出て、生活短歌に移行してゆく
5、 平素から人生を真面目に見、感じてゆくという態度を基本に置く
短歌の作り方
■心得
1.何を詠うか (歌材が大切)・・・(歌人:近藤芳美)
2.如何に詠うか(表現が大切)・・・(歌人:小暮政次)
3.歌材と表現の基底には、衝迫(感動)の存在が前提になる・・(歌人:扇畑忠雄)
※衝迫とは・・・心の中につき上げてくる思い。強く湧き起こってくる心の動き。
■手順
1.感動を重く捉える
2.感動をスッキリ伝える方向を決める
3.言葉とリズムで、具体的に表現してゆく
■工程
1.見た(凝視。事実を発見し言葉を発見する)
2.感じた(自分なりの感受性で鋭く捉える)
★「しっかり見る」「しっかり感じる」は作歌の基礎的勉強・・・(歌人:夏山茂樹)
3.作った
■組立て方
1.一首に主語を一つ、述語を一つだけ入れる
2.見たまま、写生する
3.時間と場所を入れる