8月4日午後1時より、比叡山延暦寺(滋賀県大津市坂本)を会場に、比叡山宗教サミット38周年「世界平和祈りの集い」が開催された。大本本部からは、出口紅大本五代教主、小林龍雄本部長らが参加した。
午後1時からは延暦寺会館(屋内)で「平和の式典」が行われた。
開会にあたり、天台宗の細野舜海宗務総長があいさつに立ち、「宗教者の連帯をいっそう強め、忘己利他の精神で平和のために献身することが肝要」と述べた。続いて行われた「平和を語る」では、日本原水爆被害者団体協議会の田中熙已代表委員が「核兵器も戦争もない人間社会を」と題して講演。被爆体験の事実を世界に伝え、次世代に引き継ぐことが、最も重要かつ唯一の運動だと語った。その後、ユニセフ支援金の寄託式が行われた。
午後3時20分からは「一隅を照らす会館」前(屋外)で「平和の祈り」が行われた。
はじめに、次世代を担う宗教者代表2名が、1987年に採択された「比叡山メッセージ」を朗読。続いて、教派神道連合会を代表して出口紅教主、また全日本仏教会・日本キリスト教連合会・神社本庁・新日本宗教団体連合会・世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会・世界連邦日本宗教委員会・日本ムスリム協会の各代表ら8名、そしてローマ教皇庁駐日特命全権大使のフランシスコ・エスカランテ・モリーナ閣下が壇上に上がった。最後に主催者代表として、藤光賢天台座主が登壇。「世界平和の鐘」が打ち鳴らされる中、参加者約450人と共に黙とうを捧げ、平和への祈りをささげた。続いて、藤天台座主があいさつ。「あらゆる兵器や暴力のない、慈愛に満ちた社会の実現に邁進する」と決意を述べた。最後に、世界仏教徒連盟のパロップ・タイアリー会長と、ローマ教皇庁諸宗教対話省のジョージ・ジェイコブ・クーバカド長官からの平和メッセージが披露され、延暦寺執行の獅子王圓明氏が閉会のあいさつを述べて式典は終了した。



